【大手外食チェーン店様】中国産原料を使用しないトマトソースのOEM開発・PB商品開発
2016年05月19日大手外食チェーン店様から原材料に中国産を使用しないトマトソースのOEM・PB商品の開発依頼がありました。以前から月間数トン単位でトマトソースをご使用頂いているお客様でしたが、この度のリニューアルで中国産排除をご希望され、さらになるべく現状価格を維持しての開発を目指し一緒に取り組ませて頂きました。
食品において原材料に中国産を多く使用されている要因としては価格面が大きく影響しています。食材によっては国産と比べて10分の1になるのものもあり、手頃な価格での開発ができるのです。最近は食の安全という観点もあり、国産原料を使用してほしいという要望も増えてきました。味、価格、イメージなど、お客様がどの要素を重要視するかによって柔軟に対応できるかどうかが私たち食品業者にとってより大事になってきています。
さて、この商品の原材料で中国産を使用していたのは主に3つあり、「トマトペースト」「にんにく」「玉葱」です。このうち原材料比率の高いトマトペーストに関しては、幸いトマトを現地から調達できるルートがあったためチリ産とポルトガル産に変更をすることで価格維持も可能でした。また玉葱も国産のルートがあったため代替え対応ができたのです。しかしながらニンニクだけは価格維持をしながら中国産排除をすることが困難と分かります。
実は世界のニンニクの生産量のうち約8割が中国産なのです。そのため圧倒的な価格有利性を持ち、別の産地にして価格を維持することは非常に壁が高いのです。
悩んだ私たちは中国産以外でニンニクを安く手に入るルートを片っ端から探しました。また、梱包する包材類や一度に作る生産量の調整など原材料費以外の部分で徹底的にコスト削減ができないかを考え、商品価格に転嫁しました。さらには現状のトマトソースの濃縮タイプを新たに開発し、現場で希釈して使用する方法を取り入れた商品を提案するなどあらゆる手段を考えてなんとか実現できるように取り組みました。
結果としてニンニクは青森県産のきざみニンニクを使用し、価格もほとんど変更することなく商品が出来上がりました。 OEM・PB商品の開発はお客様の立場に立って考えるのが一番大事だと考えます。お客様の要望になんとか応えたいと知恵を絞って取り組んだ例です。